旅をする知

ソーシャルワーカーとして、旅をするように学ぶ。それは形を変えても生き続ける。

『子どもたちの階級闘争』読了

『子どもたちの階級闘争』、専門書以外で今年一番のオススメ本かも?

 

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底辺託児所から見た英国の政治の影響。
子どもや福祉に関わる人全てに読んでほしいなあ。
保育・教育、貧困・生活保護、虐待、レイシズム・人種差別、移民、尊厳、障害・インクルーシブ、精神障害者のボランティア、母親支援(DV・アル中など)、政権交代…色んな問題が1つのコミュニティの話にギュッと詰まっていた。難しくではなく、等身大で。
本当に正論ではどうにもならないよなあ…ということばっかり。
日本とも共通する問題や、私が普段学校で関わっている事例が、極端に激しく英国の底辺で展開されていて、そこからたくさん学べることがあった。

「働く気のない人は生活保護打ち切ればいい」という考えを持つ人はいるが、子どものいる家庭が、緊縮財政による生活保護打ち切りになった後どんなに過酷か、そしてそれによる最大の被害者は子どもであり、実際にその未来を奪われていること。

また、移民やアンダークラス(英国人の最下層)の親がたちが、お互いに差別し合うこと。移民ばかりが排除されるわけではないのが驚き。移民が逆にアンダークラス出身の真面目な英国人保育士を偏見のみで辞めさせることもあったり。
そして、それはまた子どもたち同士の差別にもつながること。明らかで日常当たり前にあるんだろうなって差別は、読むだけで心が裂けそうだ。
でも、少しずつ少しずつ、地道に託児所でできることがある。

虐待をされた子たちを多く預かる場所でもあったため、子どもの遊び方の異常さや、どのような暴力行為に影響するかも興味深かった。
あー、こーゆー子いるわぁぁってなる。
そこに関わり続ける保育士の重要さ。

そして、とりあえず子どもを奪う悪魔のソーシャルワーカー像って本当に何なんだろう…笑

とりあえずオススメです。

「働く」とは何か。

「働く」とは何か。

 

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最近感動した本。
まさに人が働くということの本質がつまっていた。なんだこの、驚異的なピュアな破壊力。
「できなかったことができるようになるのがうれしい」、本当に、そうだよね。
人の顔が見える話の展開。一人ひとりのファンになってしまう。

素敵なところも、生々しい現実も含め。
夢に向かって突き進む人、
人に教える側になった人、
ただ楽しむ人、
毎朝4時起きで、ひたむきにがんばり続ける人、
自分の余暇や貯金や自立のために頑張る人、
人間関係に悩み何度か仕事を変えた後、自分らしく働ける職場に出会え頑張る人…

自分もこんな風にがんばりたいと思う。
実際にみんなが楽しそうに働く作業所にいくと、いつもエネルギーをたくさんもらう。
障害者就労から学ぶことは本当にたくさん。
この本を自分の生徒と一緒に読みながら、お互い感じたことを話し合いたい。

障害のある子の虫歯、発見したらどうする?


障害者歯科学会に参加。
最近はいろんな場面で、自閉や知的障害のある子の虫歯の多さが気になっていた。
こんな凄まじい虫歯、本当に存在するのか!ってゆう光景が目の前の口の中に。
一般的にも、感覚の敏感さによる歯磨きの拒否や、行動問題の激しさによる仕上げ磨きの難しさ、歯並びの悪さ、ネグレクトされたままなど…虫歯になりやすい要因がたくさんある。
まじで放置はできない。
何かできないかなぁと、モヤモヤしてたところに、偶然にもこの学会に参加でき、たくさん具体的実践につながるお土産ができた。

頭ん中はまだメチャメチャだし、専門分野ではないので間違った理解をしている可能性はあるが、とりあえず恐れず振り返りメモ。

・子どもの問題行動が、実は親知らずや虫歯などが原因なことも。
障害のある子は、「いたい!助けて!」が言えないので、暴れたり、叫んだり、夜も眠れなかったり。
口の中を気にしてる、なんかモグモグしてる…など、日頃の枠にとらわれない観察が本当に重要なんだなあと。
これ、何も知らない人だったら、この情報だけで、精神科で薬をもらうだけなんてこともあるんじゃないか?
改めて、知ってるのが心理や教育だけじゃだめだなあと。もっと多様な分野を知り、全体を見てつなげなくては。

・その人なりの健康感を育むことの重要性
「その人がどんな生き方をするのか・選んでいくのか、誰が支えていくのか」を総合的に考えて。
健康(身体・精神・社会的にも)になったら、もっと心が豊かになるし、幸せだよね!という共通認識をもてるかどうか。
抽象的な健康や清潔さの理解は知的障害のある方にとってはハードな場合があるが、予防に力を入れていくためには工夫し続けていくこと。

・行動変容法による、歯科治療の第一歩を目指す実践について。
歯科での行動変容法についての基礎や応用の具体例が理解でき、今後子どもたちを安心して障害者歯科につなげられるイメージができたこと。(診察台に上がることすら怖くて泣きすぎて嘔吐したり、身体拘束によるストレス、PTSDやトラウマになることを避けたいので)
歯科でもスモールステップはこんなところからはじめてもいいんだ!(挨拶して帰るだけ)とか、こまめなモデリングや視覚支援、少しの変化をしっかり褒めて自身につなげ、主体的な歯磨きにつなげるところとか。
時には、ネグレクト受けてた子や統合失調症の引きこもりの人の自信や社会参加の一歩になりやすい環境でもあるんだとか。

・やはり、家庭環境の把握や地域連携は歯科でも重要。
治療は上手くいっても、その後のケアが継続できるのか。
そもそも、お母さんが歯磨きしてなかったら、まずはお母さんから!なんてことも。磨かないことが文化の家庭もある。だから、根本的なニーズやお互いのビジョンの共有も大事。
「お母さんも、美味しいものを美味しく食べたいですよね。お子さんも一緒ですよね。」なんてとこからの。
現状だと忙しすぎる歯科衛生士さんだが、ソーシャルワーカーのような役割を徐々に拡大しつつあり、さらにニーズが増えていく。

・歯科医さん衛生士さん、やはり主観と客観的な事実を普段から分けられているので、話すときも、「ここからは私の推測なんだけど…」と、はっきり言ってから考えを述べられてたことがすごく自己反省になった。
また、常に納得できる根拠やデータをもとに話を進めるのは、福祉としてもっと見習わねば。
自分がいかに普段から主観的な判断と思い込みで動いているかに気づけました。

・権利擁護、合理的配慮、自己決定について、シンポジウムで改めて考えた。
治療の説明と理解と同意を得ることの難しさ。
愚行権(他者から見て愚かな行動も本人の自由)と絡めて考えだすと、もう、頭ん中ぐるぐるだわ。
本人の最善の利益とは何か。
それについては、今後もたくさん考え続けなければならないのだ。
全体でのトークで、会場にいた歯科医師さんたちは、正解がないことだし、自分の考えを表明できない人は多いと思いきや、みんな批判を恐れず、色んな立場・角度から意見をたくさん出されていた。
なんか、感動した。
専門家たちが100人以上いる中で、堂々と多様に議論しあえるって、素敵!しかも、それぞれの考えが柔軟。
福祉・ソーシャルワークとはまた違い、もちろん医学的な視点が多かったが、すんごく勉強になった。
結局、ラポール(信頼関係)形成と、通い続けてもらえるようなところからのスタートにはどこの業種にも違いはない。
今後、本人の短期的な、「今は怖いから治療したくない!」と、長期的な「美味しいものを美味しく食べたい!」などの願いは、どのように調整されるべきなのか…。対話し続けよう。

最後に、
行動面激しかったり、ネグレクト家庭や過酷な環境にいて歯磨き文化が疎かだったとしても、歯や健康は諦めちゃいけないと思う。
「お母さん、大変ですよね…」の寄り添いや控えめな提案のみで終了にならないように。
なぜなら、そもそも、健康である権利や機会を提供されていなかったのは、社会の責任。
予防をしてこなかったのも社会の責任。
通園、デイサービス、就労施設、相談支援でもできることはいっぱいある。
安心できる障害者歯科の紹介だけでなく、
捕食、生活リズム、食事やおやつ後の仕上げ磨き、フッ素を使って歯を守ること、口をゆすぐだけでも。
もちろん、家庭や学校と連携し、お互い励まし合いながら。

もっと学ぼう、観察しよう、実践しよう。

女子少年院を見学&授業体験


矯正教育や生活指導について最近考えていたのでちょうど良かった!

今回行った女子少年院の入所は半年から一年と短く、軽度の犯罪の子が多い。
なので、殺人や覚醒剤よりも、窃盗罪が多い。
施設はめちゃくちゃ綺麗で、大きな社会福福祉法人の明るい雰囲気の児童養護施設みたいな感じだった。

地域もかなり巻き込み、食事は地域の方が手作り(大きい少年院はレトルトが多い)、夏祭りでは浴衣を着付けにきてくれたり、キャリアカウンセリングやお茶たては外部講師にきてもらったり。
社会貢献活動として近所の福祉施設で清掃したり。

さらに、様々な資格取得のサポートがあったり。退所までに普通でも4〜5つの資格を取ることができる。

教育の充実もあり、生活指導、SSTなどの対人関係、毎日体育(温水プールもある)など。
寝る前には毎日マインドフルネスの時間もある。
担任教官との交換日記では、口頭では伝えにくい本当の気持ちを、信頼関係を築きながら書くこともできるようになったり。
後、箱庭(心理療法)がすごく充実していた!少年たちはその時間がとっても好きみたい。

そうやって考えると、やっぱり、学校にも家庭にも馴染めない、少年院にギリギリ来ないような子たちのへの手厚さのギャップが、あまりに大きすぎることが気になる。
SSWとして、先日は、犯罪までには至らなかったものの、問題を起こした子の対応に学校からアドバイスを求められた。その時、学校は、いかに問題を大きくせず被害者をケアするか守るかの視点が多く、なんだかモヤモヤした。
逆に個人的には、加害者がいかに今まで満たされなかったものを今後満たしていくか、自己理解や他者理解、適切な注目の引き方やヘルプの出し方などのソーシャルスキルをどこで誰が提供すべきかなどばかり考えてしまったのだけど…。
そのような事件や問題行動としてのサインがあるなら、予防からできることはたくさんあるし、そこをもっと手厚せねば。

体験授業で受けたアサーショントレーニング(自分らしく生きるために、自分も相手も大切にした自己表現方法)は、普通の小中学校の生活指導でももっと普及できたら、子どもたち幸せだろうなあ。
ただ叱ってその行動をさせないだけじゃ、問題の解決にはいたらない。

最近は、少子化もあり、少年院への入所者は少ない。
それを聞いて、良いことなんだけと、ちょっともったいないと思ってしまった自分もいる。
自分の勝手な妄想、
法律の違いで無理だとは思うけど、
児相や児童養護施設との連携とかもっとして、一時保護所などがいっぱいの時とか手厚さが必要な子、
または家庭の養育力がなく、感情コントロールが難しく他害の多すぎる子や、入院の必要な睡眠障害の子も、仮入所みたいなことができたらおもしろいなあと思った。病院よりはのびのびできるし教育など手厚さの面で。

今後は、いつか医療少年院にも少し関われることができたらなあと思った。
大学時代に更生保護のボランティアで、少年院からの仮退院かなんかで出会った子はとても優しい子でかなりの知的な遅れを感じたことがずっと心に残っていた。
でも、今は、ひたすらSWとして予防できる環境にいることに感謝。

 

べてるの家見学

【憧れのべてるの家に行ってきた!】

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精神障害のある方々の共同生活や当事者研究ソーシャルワーカーの多くが憧れる、べてるの家
大学でも学んだし、行った人みんなにオススメされ、先日やっと行くことができました。
北海道浦河は遠いけど、6年越し?の夢が叶った。笑

たくさんの感動があり、超長文になりますが、読んでください。笑
その場で感じて学ぶことが多く、正直行かなきゃ分かんない空気感がほとんどですが…
想像以上に良かったため、訪問以降、心がほかほか、わくわく、満たされた感じがずっと続いている。

【べてるって何?】
今から30年以上前、ソーシャルワーカーが、精神科を利用する統合失調症等を抱えた当事者たちの症状が悪化し、何度も病院に戻ってくる姿を見て、なぜそれが起こり続けるのか分からないから一緒に暮らしてみようとなったことからはじまった。
教会で生活を共にし、昆布の産地直送などの起業を通じた、社会進出を目指すということで誕生した。
そこで暮らす当事者にとっては、
生活共同体、働く場としての共同体、ケアの共同体という3つの役割がある。

「三度の飯よりミーティング」を合い言葉に、月に100回以上もメンバー同士で集まり病気や共同生活の事について会議をしている。
特に「当事者研究」やSSTが盛ん。
自分の病気に自分で病名をつけ、毎日の経過を記録し、報告し合っている。

(実際の様子のわかるオススメ動画)
https://youtu.be/-mzCeqpZo5g

【べてるの良さとは?】
いっぱいあって書ききれないけど、とりあえず印象に強く残ったことだけでも!!
・「安心してサボれる職場である」
・「自らがしたいことを選択することが、障害と向き合う時に最も大切なこと」であり、「当事者の力」を信じ続けるところ
・「精神障害者の意思の尊重、プロセスを体験する支え」を徹底している
・風呂に入るなど、日常の自立の積み重ねからの就労ではなく、「やりたいことを実現するときに付随してくる日常生活の自立」という考え
・自分で気づくリアリティを大切にしている
・薬で落ち着けるだけだと、結局後からできないことがたくさんでてきて、同じことの繰り返しになる。そこで、「自分の言葉で自分の世界を語る力が必要」であり、そこに仲間がいるかどうかが重要であること。
・当事者と支援者ができるだけ対等であり、区別がつかない状態になっていたこと。

【朝のミーティングとは?】
自発性を大事にし、体調の報告と、退社時間も自己申告で決定できる場。
運営は、当事者が主体。
ファシリする人、記録を取る人など、様々な役割がある。

途中で思い通りにいかないことがあり、イライラすると感情コントロールが苦手な人も、自らそれに気づき、クールダウンを柔軟に取り入れていた。
圧倒的自己認知と自立したコントロールされていることが印象に残る。

当事者研究とは?】
お互いを励まし合うのが目的。
私にとっては本当に幸運なことに、この日は偶然にも向谷地生良さん(ソーシャルワーカー)がファシリをされた。
ホワイトボードで、問題や流れを絵や図で表現し、誰が見ても今の話の流れ分かるようにし、共通理解を促す。

流れとしては、はじめに共通のお約束確認や、自己管理記録の確認や進捗報告なども行い、当事者研究したいひとを募集して、1人ずつのテーマで行う。
でてきた自分の特性課題は、キャラの名前をつけられており、人と問題を切り離し客観的に理解されていた。
普段から、自分たちの症状を自分たちで記録し理解し、自分の助け方を考え続けている。みんなが自らを知り自らを語ることを大切にしている。

ファシリの基本は利用者さんたちで解決できるように、問いを投げかける。
同じ経験者はいないかと、ピアサポートにもっていく。
周囲とのコミュニケーションを通じて症状が改善していく効果もある。
みんなでアドバイスしあい、良いアイディアを最後にロープレした。
アイディアなど、周りからの意見は終始ポジティブなことが多く、お互いを励ます気持ちでいっぱいだった。
笑いも多く、軽やかに話されている。

当事者の方々に話を聞くと、みんな当事者研究が大好きとのこと。
自分のことをよく知れることにわくわくされていた。

【べてるの仕事とは?】
昆布詰め、刺繍、さをり織りなど。他にも色々ある。
べてるのルールを守りながら行うので、「手より口を動かすこと!」、自分に合わせて適度にサボられていた。
自分の悩みを終始話され、周囲が聞いたりアドバイスされていた。
ただ、利用者が売り上げについてもモチベーション高く、主体的にコミットしていて、良いサボり方とのバランスが絶妙だった。
まあ…
色々問題は日々起きるけど、
「それで順調!」
まさに、その通り!!

【自分まとめ】
以前は、作業所は知的障害のある方々のが好きだった。その方にあったサポートを考えるのがわくわくするから。
精神障害のある方々の作業所では、向き合うことに心をすり減らし病んでしまう支援者の話をよく聞いていたので、自分がもし将来関わるとしたらどうなるんだろうと、少し心配だなあと勝手な妄想をしていた。
でも今、べてるに行って、精神障害のある方々の作業所も好きになった。利用者さんたちも、そして自分自身も、お互い自分の中の気持ちとの葛藤を頑張って言語化していき、笑い飛ばしながら、一緒に成長しながらつくり上げるということに魅力を感られるようになった。
自分の中の勝手な偏見が壊れた瞬間だった。

当事者主体の徹底はすごかった。
当事者がべてるの見学対応をしたり、積極的に営業や、寄付を募ったりしていた。
自分たちのべてる。自分たちでつくりあげているもの、とっても誇らしいもの。というのがひしひしと伝わって来た。

また、「グループホームから作業所までは、自転車が好きなんだよ。自由に休憩したり、寄り道したり、自分のペースで行けるから。送迎は、乗せられてるって感じでなんともなあ…」とおっしゃったおじいちゃん。
そ、そうだよね!本当にそうだよね。
なんとも、すごく、好きだ。

作業所では、おばちゃんに、べてるの家で一番良かったことは?と聞いたら、
・「毎日毎日当事者研究で自分のことがよく分かること」(人のことはよくわかるのに、自分のことって一番分からないでしょ〜と。)
・「自分を大切にするとはどうゆうことか分かってきたこと」
・「自分じゃ気づけない可能性に気づくことができたこと」
とおっしゃった。
家庭環境もあり、専業主婦だったこともあり、精神疾患もあり…自分が働くことができるとは想像もしなかったとのこと。
その可能性に、向谷地さんが気づかせてくれたとのこと。
そのおばちゃんに、私がなぜか「久しぶりに、話しやすい人が来てくれて嬉しいわ〜!あたし、あんた、好きよ〜」と、気に入ってもらえたこと、色んな面倒を見てもらって自分のおばあちゃんみたいな感覚になって、心があったかくなった。
でも、「あんた、その歳でそんなに落ち着いちゃって、不思議だねえ。人生苦労したんだねえ…色々あったんでしょう…」と勝手に心配してもらったこと。笑
おばちゃんは、べてる歴8年くらいで、毎日当事者研究をしてるし、べてるの理念も染みついているので、べてるを体現している方だった。
自分の弱さを受け入れ、人に相談しつつ自分も人にアドバイスするのが好き。
私はまだまだ自己覚知が足りないし、自分のこともまだまだ知らないんだなあ…と気付かされたのでした。

「また来なさいよ〜」と何度も言われたので、きっとまた行くんだと思います。

べてるはすごい、理想郷。
でも、それだけじゃダメなんだと思う。
べてるの理念がどんな形を変えても、東京にないといけないんだ。そう思った。
自分の日々の実践に、必ず生かしていこう。

障害のある人と働く巡り

今日は一日、「障害のある人と働く」のテーマ巡りでした。
ただ、障害あるなしに関係なく、
どうしたらみんなが「幸せに働けるのか」、「働くとは何か」、「自分らしく生きる」は、全ての人にとっての大きなテーマだと思っています。
それを障害者目線から切り込むと、めちゃくちゃ究極なテーマになり楽しく、
最近は様々な障害者就労に関わる施設などでたくさん勉強させてもらっています。

とりあえず、
今日行ったところだけ紹介します。笑

①フラワー&スムージーショップLORANS原宿店(障害者就労継続A型)

日本理化学工業のお話を聞きに、キットパスの絵画展と障害者就労のトークイベント

①、
LORANSは、何と言っても、究極的にオシャレでした。
「ここで働かせてください!」っていいたいくらい素敵で、みんな楽しそうに働いている幸せな空間。
カフェは、お花などに囲まれ、めちゃくちゃ癒されました。

代表の方とお話しでき、とっても華奢で可愛くて素敵な方でした。
全然福祉っぽくない!
もともと、プリザーブドフラワーのアレンジメントをやりつつ、元々は特別支援の免許があり、支援学校卒業後の働く先がないことに課題を感じ、
自分の強みを生かしつつ好きな分野で、A型就労を立ち上げたんだそうです。
他業界から、福祉にくる強みをめちゃくちゃ感じました。
専門性もかなり必要な分野ですが、このような魅力的な選択肢がもっと増えるといいなあ。

就労で意識されていることは、やはり常に利用者さんと対話し続けることでした。その中で、一人ひとりに合った働き方を新しく一緒に見つけていく。
本当それに尽きますよね。

②、
日本理化学工業さんのキットパスで描いた絵画たち、とっても可愛かったです。
障害のある方やアーティストさんが描いたもの。
キットパス、私も使いたい!

日本理化学工業さんは、「相手の理解力に合わせる」という姿勢を全従業員で意識され、
50年以上前から始めた障害者雇用は、現在なんと7割!が、知的障害者
だけど利益追求もしっかりし続けています。

また、障害者雇用について、「皆働社会の5方よし」の考え方は、
重度の方の働く幸せや自立・企業の競争力強化・国の国費削減・家族の安心・福祉の自分の役割に集中
というものでした。
Win-Winを超える、Win5は新しいですよね…

また、同じ場であった、東京しごと財団さんのお話もよかった。
障害者雇用の定着、安定就労をするため、働き続けるための話し合いが大事だとは言われていますが、
それを具体的にどう進めたらいいかのヒントがたくさんありました。
対話力って、人によって違うから、結局は雇う人に依存してしまうし、具体的になんなんだーっと気になっていたので嬉しいです。
そしてそのヒントを細かくまとめてあるデータももらえることになり、ワクワクです。

私ももっと働きながら学び続けられるように頑張りますm(__)m
最近は過剰にインプットしすぎているので、アウトプットもそろそろしていきます。

★LORANS原宿店について
http://toyokeizai.net/articles/amp/85974?display=b&_event=read-body
以下引用
株式会社LORANSでは、花屋にできる社会貢献プロジェクトを積極的に行っています。そのひとつが、障がい者の方の積極採用です。『LORANS 原宿店』でも、15名の障がいをもつスタッフが活躍しています。
15名のスタッフの業務内容について「業務は人それぞれに異なります。仕入れた花の水揚げ作業から、接客業、店内の植物の管理まで様々です。一緒に仕事をしていく中で本人が得意なことを見つけ、それすごい!というものが見つかった時はそこに集中し、良さを伸ばすようにしています。」

日本理化学工業について
https://lovegreen.net/report/p104357/
以下引用
「人間の究極の幸せは4つあります。1つ目は、人に愛されること。2つ目は、人に褒められること。3つ目は、人の役に立つこと。4つ目は、人に必要とされること。だから障害者の方たちは、施設で大事に保護されるより、企業で働きたいと考えるのです」

子ども食堂ボランティア

子ども食堂!
放課後の子どもの居場所のなさ、貧困、家庭環境、共働きなどによる孤食、栄養バランスなどの様々な課題を、地域でどうにかしたいと、
民生員さんや校長で立ち上げたもの。

今回は1日お手伝いとして勉強させてもらった。
(SWとして、つなげられる資源の選択肢を増やすため)

行く前は、食育や食堂ってイメージだったけど、
学習時間やレクリエーションなどの遊びもあり、他学年や多様な地域の大人のいるなかで、
のびのびでき、色んな刺激もあり、
心理的にも経験的にもすごく良さそうだった。

子ども食堂のタイプは色々あるけど、
ここは、月1開催、家庭環境の気になる子や課題のある子は個別に声かけてつなげ、
あとは興味のある子は誰でもきていいよスタンス。
だから、児童だけで48食!
しかも無料!(大人は300円)

課題のある子のケアだけではないので、
専業主婦のママたちも、今日は子ども食堂あるから、ゆっくりしようというママの休憩にもなったり。

ただそれも、地域の方々のボランティアや負担の上に成り立つ。
元給食のおばちゃんだった方や、民生員さん、議員さん、保護者の方々が、本気で取り組んでいた。
ボランティアも頑張って集めて、食材も安く良いものを探して、バザーなどで運営費集めて、ご飯をつくる体力もめちゃめちゃ使って!
大人数なので、集団で待ち時間があったりすると大はしゃぎな、発達の気になる子への対応は、地域の方は専門ではないので対応に混乱していたり。
(でもそれも含めて、子どもに向き合うことは、学校理解や色んな子の理解につながるから素敵だと思った。)

予算問題も常にあるなかで。
行政がお金くれるわけじゃなく、企業の補助金制度などを色々申請してみたり…
ぎりぎりだなあ。

それでも、本当に、みなさん子どもの前で顔がほころぶ。大好きなんだろうなあ、子どもと地域のことが。

体験してみた感想、
私でもめちゃめちゃ体力つかう!w
結構夜遅くなる、疲労困憊…w
(たまたま、大はしゃぎな子たちにつきっきりだったから?笑)
これを地域のおばちゃんたちがやってるのまじで尊敬。
業務やばい中、最後まで残って手伝う副校長なども尊敬。

子ども食堂の話題の時、よく、
「月1は少ないよね〜、意味あるのかな?」ってゆう人いるけど、
この規模では、それが限界!って感じた。
それでも、月1で子どもの顔を地域の方が覚えてくれる。
そこから生まれるつながりがある。
それれゼロの子とそうでない子の違いはあるはず。
個人的には、課題があると言われる子の多角的なアセスメントの場になった。

今後も子どもたちのために、私も地域資源の選択肢を増やし続け、少しでも適切につなげられる人になれるよう頑張ろう。