旅をする知

ソーシャルワーカーとして、旅をするように学ぶ。それは形を変えても生き続ける。

東京シューレ見学

東京シューレフリースクール)の見学にいってきた!
学校に居場所のない子の担当ケースが増えていく中、紹介するなら自分の目で確かめなきゃ!ってことで、今さらあの有名な東京シューレ(王子校)へ。

不登校でもフリースクールをつかい、小中学校などに在籍していれば出席扱いになるなど、制度的にはなんとなく知ってたんだけど、
定期も学割で買えるようになったとか、生活的な細かい部分を最近忘れてたことなど反省。

支援者として、気をつけなければならないことは、シューレ=どの子にも良い!って訳ではないということ。
やっぱり対象者は、不登校だけどある程度心のエネルギーが溜まってきていて、外に出たい志のある子たち。
人と関わりたい気持ちがあり、
ガヤガヤうるさい所でも、楽しめる子たち。
本人の意思がなく、親が無理やり行かせることは長続きしない。

ただ、はじめはいくことに気の進まなかった子も、見学で「なんだここは!学校っぽくない!楽しそう!」と思ってもらえて行けるケースも多いので難しいところ。
実際に行ってみないと、紹介だけでは本人のスクールという恐怖の先入観は強く変わらないことが多い。
大人が思う以上に、不登校になった子どもたちは学校への恐怖は大きいことがあるので。

また、シューレの生徒たちの話を聞けたことも良かった。
たまたまお話ししてくれた3人は、全員不登校原因がいじめにあった。
今でも震えながら、話してくれた。
普段のシューレでの生活は、やりたいことを追究でき、めちゃめちゃ楽しそうだった。
生徒が中心、話し合いでルールを決める、イベントの実行委員会やサークル的なものもたくさんある中で、受け身ではなく自由で、自分の考えを持てることに喜びを感じていた。

親として想定される葛藤は、
シューレは学習を強制する場ではないので、学年相応の学習をフォローしてほしい親には辛いと思う。
社会のレールから少し外れること。
親は学校教育を普通に受けた経験しかない方が多いので、本人がやりたいと思えるまで学習を押し付けないでいられるか、本人が元気になった時に、やりたいことの追究が遊んでばっかりとならないか。
もちろん、本人たちもそこは怖がっていることもある。
でも、高校認定試験だってあるし、学歴社会以外でも生きて行ける方法はたくさんあるし、とにかく色んな選択肢が当たり前になるといい。

一般の参加者から、
シューレのように自由で守られた環境だけにいると社会に出た時に、適応できなくなってしまうのでは?
という質問も出たが、
私は、まずは全ての人にそもそも必要な心のエネルギーや承認や自信や「自分は自分でいい」と思える気持ちを満たしつつ、
他者との関わりの中で、得意不得意などしっかり自己理解できるようになり、
将来は自分に合った選択肢(生きやすい環境)を選べる・つくれるスキルが身につけば乗り越えられることもあるんじゃないかと思った。

また、シューレの生徒がつくったDVDも買いました。おもしろそう。
不登校の子でシューレ感が合う子には見せてあげたい。

ちなみに、家庭学習の制度、ホームシューレというものもある。
フリースクールにも出られないレベルの不登校の子たちのため。
ただそれは、子どもの「学習を自分でしたい意思」が前提なので注意。
ひきこもり→家庭学習というわけではない。押し付けは続かない。

いつか新宿校にも、私立中学校である葛飾校にもいってみたい。

http://www.shure.or.jp

 

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